ベトナムでの卵管造影検査
こんにちは、ぱろです。
ベトナムのハノイで子宮外妊娠を経験し、前回まで手術などの記事をあげました。
手術後、体調が安定してからから受けようと思っていた「卵管造影検査」を受けてきました。
今回はハノイでの卵管造影検査についてシェアしたいと思います。
卵管造影検査とは?
卵管造影検査は、卵管の通過性を調べるために必要な検査。
子宮の形態異常の有無も確認でき、子宮と卵管の状態をきちんと確認することで、今後の妊活の進め方や治療方針が立てやすくなります。
卵管の通過性が悪い状態の方でも、検査の際に卵管に造影剤を通す事によって通過性が改善され、自然妊娠しやすくなる場合が多くなるそうです。
このため、卵管造影検査は「検査と治療を兼ねる」と言われているようです。
妊活をされている方にはおなじみの卵管造影検査だと思います。SNSなどによると人によって結構痛みがあるということで噂の検査でもあります。
検査を受けることを決めるまで
子宮外妊娠の手術をした後、フレンチホスピタルのお医者様は検査についてはそんなに積極的ではありませんでした。そういう選択肢もあるけど、ひとまず自然妊娠を試してもいいのではないか。とのこと。
また、フレンチホスピタルでは卵管造影検査は行っておらず他の病院で受ける必要がありました。
私たちは受けるつもりではいたのですが、医療相談窓口に相談すると…
- 対応している医院を紹介することはできる
- 医療水準が国際水準を満たしていないベトナムでの卵管造影検査は推奨しない
(合併症が起こるリスクが医療先進地で行うより高いと考えられるため)
- 緊急性がなくリスクを伴う処置に関しては、バンコクか日本での受診を勧める
※卵管造影検査の合併症として可能性のあるものは、性器出血、疼痛、感染、造影剤アレルギーなど。非常にまれだが、子宮・卵管破裂などの可能性も。
という回答でした。
日本では普通に受けられるものだと思っていたので「そんな大変な検査なの??」と受けるのを躊躇してしまいました。COVID-19の状況的に当時は他国での検査は難しく、推奨されていないのであれば…と受けない方向も検討することに。
ですが、医療相談でいろいろと相談させてもらった結果、検査をした方が妊娠を望むうえでメリットが大きいと思い、私は検査を受けることにしました。
私はベトナムに来てから子宮外妊娠で右の卵管を切除しているので、左が詰まっていたりしていて通っていない場合は自然妊娠が難しく、体外受精を選択しなければならないのです。
軽度のつまりなら造影剤を通すことで改善されるそうですし、子宮の状態も確認できるということで状態を確認することにしました。ダメならだめでステップアップも期間を開けずに進める!と意気込んで予約。
意気込んで予約しましたが、受診の予約をした時点では病院からは診察をしてみて検査できるかどうかを決めるので当日検査できるかどうかはわからないとのことでした。(汗)
手術から検査までの期間
手術を終えてから検査まで、日本の体験記などを読むと1回目の生理や2回目生理が来たらなどバラバラでしたが、ベトナムでは2回目の生理が来た直後に検査をしました。
これはフレンチホスピタルのお医者様と日本の医療相談どちらも同じ回答でした。
子宮外妊娠をされた方は、1回目の生理が長い人だと数カ月来ないこともあるようです。あまりにも来ないと投薬治療?になるようですが3カ月くらいは様子見をするようです。私は手術後数日で出血があり、その出血の32日後に1回目の生理が来ました。2回目は30日後。手術後の出血は生理カウントはしないそうです。エコーで子宮内膜が厚くなっていると言われていたので、通常の生理よりもかなり出血も多く痛みも強かったです。本当は基礎体温も測ったほうがよかったのかもしれませんが、気にしすぎもよくないかなと思いこの期間は測らずにいました。
実際に受診してみた
手術を受けたフレンチホスピタルでは検査を行っていないということで、ビンメックに行ってきました。
日本人の出産が多いと噂のビンメック。こちらのエリアには初めて行ったのですが、本当にベトナムか?というくらいきれいな道と開発されたエリアに超巨大病院がドドーンとありました。
受付は個人情報をタブレットで入力したのですが、反応がおかしく夫と2人で10分以上かかりました苦笑。2回目の時は電話番号を伝えたらすぐに入ることができたので、初診の際には時間に余裕を持っていくといいかなと思います。
フレンチホスピタルよりも本当に広くて、エレベーターも6基以上あったと思います。受付・会計エリア / 診察エリアと薬局をはさんで分かれており、廊下壁のいたるところに消毒液が設置されています。フレンチホスピタルはここまで消毒液は設置されていなかったのでこのご時世ありがたいな~と感心していました。
ウォーターサーバーもエリアごとにあるので便利。冷水、常温、お湯と3種類。
検査を受けるタイミング
検査を受けるタイミングは生理開始日から7~11日の生理終了後すぐがいいそうです。
確実に妊娠していないタイミングがベスト!
造影剤やレントゲンの影響などを考慮してその周期は妊活をお休みするのがよいとのことでした。
私はちょうど7日目に生理もちょうど終わったな~というタイミングで受診したのですが、若干の出血とオリモノがあるようだったので検査はできませんでした。(診察後も下着には全然血は出ませんでしたが中で残っていたのかな?)
予約時には、診察時に先生判断によっては検査を受けることができないと言われていたのでドキドキでしたが、子宮外妊娠をしたことを話したせいか?受けることはすんなりOKな様子でした。
その日は経腟エコーだけしてもらい、子宮と卵巣の状態を確認。幸いにもどちらもきれいなようだったので、2日後に卵管造影検査をしましょうというお話でその日は終わりました。
検査当日の流れ
検査当日はスムーズに受付を済ませて、前回の先生(男性医師)に内診をしていただきました。1回目の時にちょっとびっくりしたのですが、婦人科の先生だと思っていたら不妊治療の先生だったようです。ステップアップしたら不妊治療開始かなぁと思っていたのでちょっと重い気分になってしまいました。まぁでもダメだったらビンメックで不妊治療をこのまま継続でできるからいいかと思うことに。
2回目の診察時は、出血がないことを確認し、あとの検査はメイン病棟で行うとのことで移動することになりました。
病院が広いので、電気自動車のバスで検査病棟まで移動!天気が良かったので短い距離ですがとっても気持ちよかったです。ゴルフコースをまわっていそうな、扉とかがないタイプの車なので雨の日は大変そう…(しまわれていましたが一応雨よけのカバーはついてました。)
検査費用について
移動してから、本日のお会計。
前回の費用と合わせていったんここで明細記載しますね。(ベトナム式)
端数切捨てでざっくりにします。また、21年当時なので受診時期によって違うとは思います。
初診料 : 600K VND (約¥3,000)
診察料 : 300K VND (約¥1,500)
レントゲン費用 : 1,850K VND (約¥9,300)
超音波検査費 : 450K VND (約¥2,300)
医薬費 (抗生剤6回分) : 220K VND (約¥1,100)
2回合計 : 約3,500K VND (約¥17,500)
検査費用は日本と同じくらい?かな?とおもいます。(いくらなんだろう…)
実際の検査の流れ
お会計後、レントゲンの先生から検査についての説明と同意書へのサインなどがありました。ほかの部位だと同意書は必要ないそうですが、デリケートな部分のレントゲンなので同意書が必要とのことです。
検査のだいたいの流れを説明されました。それほど詳細ではなかったのですが事前にどういった検査なのかを調べていたので特に問題はありませんでした。ちょっと不安に思っていた感染症については詳しく聞きましたが消毒や抗生物質の服薬もできるということで心配はいらないとの説明。
また、一番気になっていた痛みについて…痛みも感じる人もいるけどそんなに痛くないとのこと!
内心『本当~?痛いって聞いたけど~?』と思いつつ、この病院ではそんなに痛いという人はいないんだな、とリラックスして検査に臨むことができました。
検査着に着替えてから、レントゲン室へ。レントゲンの台は結構高さが高いので、踏み台を使って乗るのですが寝る部分と撮影する部分の高さが結構低いので、寝る時ちょっとだけ大変でした。あと、枕位置をすごく下のほうに置かれたので足が台から出ていたのですが、台の角が足首にあたってちょっと痛かったです笑。
日本で受けた方の体験談などを読んでなるべくリラックスしたほうが楽ということだったので、深呼吸して脱力するように努めました。
実際に受けてみたら、具体的に何をされているのかはよくわからなかったのですが、本当にそんなに痛くなかったです!(卵管狭窄や閉塞があると痛みが強いという噂)液剤をちょっとずつ入れてたのかな?器具を入れられてからはそんなに痛くなかったのですが、最後に全部液体を入れられたときはさすがに痛みを感じました。生理痛のような痛みというのは前情報通りでしたが、台が冷たかったのでよりおなかが痛くなる感じがしてちょっと焦りました。ですが、軽めの生理痛くらいで、痛さもそんなに続きませんでした。
ちょっと面白かったのは、液剤をまんべんなくいきわたらせるため?に何度か腰を振って!と検査技師さん、通訳さん、私と3人で腰を左右に振り振り。もっとふって!など言われて面白かったです笑
1回目のレントゲンの後、30分ほど時間をおいてから2回目を撮りました。
造影剤の広がりを確認するためで、一度検査着から着替えたのですが2回目は下着も服もそのままで撮影をしてパパっと終了。
その後40分ほど待ってから、電気自動車に乗って診察病棟へ戻ります。
診察室に戻ってからお医者様にレントゲンを確認していただきましたが、無事子宮も卵管も問題ないという診断をいただきました。ものすごくほっとしました!
先生からは3カ月から6カ月ほど自然妊娠を試してみてくださいとのことで、診察終了。
その時点ではワクチン1回接種済みで2回目の日程が不明だったのですが、2~3週間以内には2回目が受けられるかな?という時期でした。接種してからの妊活についても質問しましたが、抗体ができてから妊活再開してよいとの説明。
ようやく1歩前進できたなと思い一安心で帰路につきました。帰るときレントゲンの原本をもらいました。封筒には「検診時には必ず持ってくること」、と記載されていてこんなに大きいもの毎回…?とちょっと不安になりました苦笑
13時に予約して、終わったのは15時30分でした。
予約時に事前に4時ごろまでには終わるとのことだったので、2時間半から3時間くらいが目安でかかるようです。
日本では、腹腔内での広がりを見るために翌日もレントゲンを撮るようですが、ベトナムは1回だけでした。
検査後の体調
検査中の腹痛以外は特に痛みもなく、若干ピンクのオリモノがでて出血があるんだとは思いましたがそこまで負担は感じませんでした。
ただ、帰宅してから安静にしていたのですが17時くらいからおなかの痛みが増してきて18時ごろ夕食準備をしようと思って少し動いたらどんどん痛みが増してきてしまいました。辛めの生理痛がいきなり来たような感じ。
痛み止めを飲んでその日はデリバリーで夕食をとり、抗生物質を飲んで休みました。
20時ごろには腹痛は落ちつき、翌日も痛みはありません。
出血なのか造影剤なのかがちょっと出ていたのでナプキンはつけて1日過ごしました。
検査後の妊活
日本だと検査後すぐ妊活再開している方も多かったのですが、ちょうど排卵日前後にワクチン接種2回目が急遽入ったので翌周期からにしました。この記事を書いているとき葉酸を追加購入したりと妊活再開の準備をしています。
サプリは病院でも出していただけそうでしたが、手持ちのがあったのと妊娠してからも飲めそうなサプリを日本から取り寄せることにしました。葉酸や必要な鉄分、ビタミンなどが取れるタイプ。
今のところベトナムの飲み薬は粒が大きく飲みにくいので、日本から取り寄せてよかったかなと思います。(何粒も飲むのはちょっと大変)
虫下しについて
妊活再開の前にベトナムでの滞在が半年過ぎ、虫下しの服用を検討しました。ベトナムでは定期的に虫下しの接種を勧めるお医者様もいるくらいよくあること?みたいです。
半年に1度が接種目安とネットで見ていたのですが、妊婦は服用できない薬もあるようで妊活再開前に必要なのかどうか毎度おなじみの医療相談窓口へ相談しました。
先生からは「貧血(頭痛、動悸、息切れ)、腹痛、おなかを下すなどの症状が強い場合には服用したほうがいいが、症状がなければ妊娠前に無理に摂取する必要はない」とのお話でした。(※病院、お医者様によって判断は異なるかと思います)
ど~~~~~~~しても摂取しないといけないとなった場合は妊娠後12週目以降であれば飲んでも問題ない薬もあるようです。また、多少虫がおなかにいても胎児には問題ないとのこと。東南アジアに旅行は行ったことがあってもこんなに長期で滞在したことがなかったのでかなり心配でしたが、症状がなければ心配しすぎないでいいとのことで私は薬は飲まないことにしました。心配な方はお医者様とよく相談して服用を検討してみてください。
卵管造影検査について思うこと
日本で入籍してからやるか迷いましたが受けていませんでした。入籍後一か月で赴任の話が出ており準備の期間含めて今ゴールデンタイムが来るのはもったいないし、受診など含め大変だなと思っていたからです。(子宮卵管造影検査後は、妊娠しやすいと言われている=ゴールデンタイム)
結果論でしかないのですが、日本で受けておけば子宮外妊娠もしなかったのかなぁと少し後悔もします。日本で出国前に産婦人科で妊活のため受けれる検査をしたいといった際には経腟エコーのみで「とりあえず自然妊娠でためしてみましょう」ということだったのです。ベトナムに行ってから少ししてからのほうがタイミングはいいし、できなかったら受ければいいかなとと思っていた矢先でした。
タイミング的にはその通りだったのですが…苦笑
子宮外妊娠後、いろんな方の経験談を読みました。
経験をされている方の中には卵管造影検査で問題なかった方もいらっしゃいました。なので受けていたとしてもなっていたのかなとも思います。なるかどうかは本当わからないですよね。
ひとまず、3カ月から6カ月という期間、のんびりとできることをして妊活頑張ろうと決意した次第です。
少し長くなってしまいましたが、読んでくださってありがとうございます。
それでは、ぱろでした。