ぱろクマblog

2021年3月より夫の海外赴任に帯同してベトナム、ハノイで生活しています。

子宮外妊娠⑤~手術から術後

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こんにちはぱろです。

ベトナムハノイで子宮外妊娠を経験した時のお話その5です。

今回は手術から術後のお話です。

前回バタバタと別れを惜しむ間もなく、部屋から手術室へ移動することになってしまいました。

 

前回の記事はこちら。

 

parokumablog.hatenablog.com

 

 

手術室へ移動

ベッド専用?のエレベーターに乗って7階まで行きました。7階は手術専用のフロアなのかな?人生で初めての手術、歩けるのに寝たままベッドで運ばれるとは不思議な気持ちでした。フレンチホスピタルは日本の病院に比べて行ったことのあるフロアは大体どこも若干薄暗いのですが、7階は不思議と明るい印象でした。

手術室へ行くまでの天井が、寝てる人がリラックスできるようになのかグリーンの写真がパネルにえがかれています。

手術室に入る前に、名前年齢生年月日などを確認されました。手術準備中からこのやり取りは何回かあるのですが、どこかのタイミングで生年月日言ってと言われたときに6月生まれなので「June〇〇」といっても「はぁ??」って顔されていて、聞き取れないのかと思ったので何回か伝えたのですが「あなたの生年月日よ!!!」といわれるので「zero six 〇〇」といったら通じました…。今思い出しても何だったんだろう…苦笑

病室のベッドから手術台に移動だったのか、ストレッチャーから手術台に移動だったか記憶があやふやなのですが、どちらかのタイミングで台に移ってくださいと言われたので普通に移ろうとしたら、周りにいた看護師さんたちがめちゃくちゃ慌てて体をつかみに来ました。というのも、鎮静剤を飲んでいたので慎重に移動しないと台から落ちてけがをするというのです。「移動する前にそれ言っといて!」とおもいつつ、両脇をものすごく支えられながらなるべくゆっくり移動しました。(ふらついたり気分が悪いような感覚は全くありませんでした)

手術台に横になるとまた血圧を測ったり再度名前の確認。手の甲に点滴の針を刺されたとき、身内が昔手術した際に手の甲にされていたのを思い出し、これかー!という気持ちになりました。当初は左の血管を見ていたのですが、最終的には右につけられました。(これが後でつらくなる)刺す割りにすぐ液体落ちてこないんだな…とかしばらくは手術室を物珍しくきょろきょろしていたのですが、子宮外妊娠とはいえ一度は宿った子供とはここでお別れなんだなと思うと涙が止まりませんでした。涙はそばにいた看護師さんがガーゼで拭きとってくれました。

そうこうしていると執刀医の先生がきて、大丈夫だよ~心配しないで~と言いながら、また涙を拭かれました。酸素マスク?をつけてから、麻酔をいれますよ~と声掛けされて手の甲から麻酔が入れられたのですが、針を刺すときより麻酔を入れるときのほうが痛かったです。ドラマでよく見るみたいに、入れられたらすぐ意識がなくなりました。

手術が終わってから

次に目が覚めた時には手術室とは別の部屋だったと思います。

起きてからすぐ記憶があいまいなのですが嘔吐してしまったような気がします。でも完全に目が覚めてないので勘違いかもしれません。だいぶ目が覚めた時には周りに誰もいなくて体が激しく痙攣していました。歯はすごくがちがちしてるし、特に寒さも感じないのに体はがくがく震えていて、起きて早々何が起きているのかとかなり不安でした。

体感的にはかなり放置されていたように感じるのですが、実際はどれくらいの時間だったのかわかりません。しばらくすると看護師さんが来て、寒くないかと聞かれたので「寒くはないが、体が何で震えているのかわからない」と口をがちがちさせながら必死に伝えました。まだ覚醒して間もないので伝わったのか謎ですが、毛布のようなものに包まれて温風が出てくるものをセットされました。寒くないと思っていたのですが、温めてもらうと不思議なくらいに震えが収まってものすごく安心したのを覚えています。

退院後に体験談や手術についてみるうちに、嘔吐や痙攣は術後よくあることだと知ったのですが、事前に説明がなかったので不安でした。

そのころにはだいぶ意識もはっきりしていて、時刻が19時くらいだったのを時計で確認しました。そのあとはまた病室のベッドにスライド移動してもらい、病室へ戻りました。

くまさんはずっと病室で待っていたみたいで、病室に入ったらすぐ出迎えてくれました。私はその時、普通の顔してくまさんの顔を見ていたつもりだったのですが、後から聞いたら完全なる無表情でちょっと怖かったと言われました(苦笑)。

個室はベッド以外椅子とトイレしかないくらい殺風景なところ。そのメインのベッドがなくなった部屋でくまさんは2時間以上一人で待っててくれたのです。くまさんは手術や麻酔の影響で何かあったらと内心かなり心配だったみたいです。2人になったら涙を流して小さく「無事に戻ってきて良かった」といわれ、この人と結婚してよかったなと思いました。あと、私自身子宮外妊娠のことがショックすぎて全く手術の影響などに不安を感じていなかったので少し申し訳なくなりました。

手術直後の体調

その日は21時まで面会時間が設けられていて、くまさんはずっと付き添ってくれていました。術後声が少し出しにくかったですが、意識ははっきりしていたので19時20分頃には親にメールで手術完了の連絡もできていました。時間の経過とともに携帯も普段通り扱えるようになりましたが、最初のころは右手に点滴も刺さっていて力も入りにくいので短い文章でいっぱいいっぱいでした。

術後すぐにしては割と会話はスムーズにできて痛みもそんなにありませんでした。今思うと痛み止めが利いていただけなのですが…麻酔後の副作用にみられるような吐き気などは覚醒直後の吐き戻し?と体の震え以外はありませんでした。くまさんから聞いた話では、手術が終わった後先生が部屋に来られて手術の経過について説明があったようです。手術自体は予定通り順調に終わり出血も少なかったようです。

術後の体調や気になった点はざっくり下記のような感じです。

  • カテーテルを刺しているのにトイレに行きたい感覚がずっとあり不思議な気持ち
  • 意識ははっきりしているが、発声がしにくい。痰の絡んでいる感じ
  • 震えている間に歯のカチカチが止まらず、唇の内側を噛んでしまって地味に負傷(そのあと口内炎になりました)
  • 朝ごはん以降ご飯を食べていなかったのですごくおなかが減っていた(苦笑)
  • 日本の体験談でよくみる血栓防止タイツ?や機械はなし

体験談を読むと結構覚醒段階で痛みが強くてしんどいだとか、寝れないくらいつらいなどの話を結構読んだのでそれがなかったのはラッキーだったなぁと思います。

術後は心配しているくまさんをよそに、おなかが減っただのトイレに行きたいだのいろいろ言っていた気がします。

本当にものすごくおなかが減っていたので、12時になったらスープを持ってきてくれるというを信じてすごく楽しみにしていました。でも、くまさんが帰宅した後やり取りを少ししてすぐに寝てしまったのでスープが来たのかどうかは不明です…。

また、面会時間途中で座薬を足すかどうか看護師さんに確認をされましたが、麻酔が利いていたのであまり痛みを感じず、後にしてもらうことにしました。痛くなる前に足すものだったのかなぁと思いつつ…

術後の夜

くまさんが帰ってから少ししてよく寝ていたのですが、やはり何度かは夜中に起きました。看護師さんも何度か点滴のチェックや交換をしにきてくれていました。覚えている範囲で夜中にあったことをまとめてみました。

布団全部持っていかれる

術後ずっとあっためられていたので、部屋に戻ってからは暑くて暑くて…。寝る前に看護師さんに暑いと言ったら全部取られて薄いシーツだけにされました。さすがにこれは寒いのでは?と思いつつ眠りにつくと、やはり4時前に寒くて目が覚めました。

ナースコールはすぐ届くところに置いてくれていたので、ボタンを押すとすぐに来てくれて布団をかけてくれました。

痛み止めの追加

お布団を持ってきてもらうタイミングで痛みも強くなってきて寝れなさそうだったので座薬を足してもらいました。座薬すごい、めっちゃきく。本当、思っていたより痛くなかったのは痛み止めのおかげなんだなとこの後わかります。

携帯の充電

充電ケーブルは普通の長さのしか持ってきていなかったのですが、ベッドの頭のほうにコンセントプラグがありました。ただ、くまさんがさしてくれたのは右側のちょっと遠いところだったので、痛み止めの追加をするときに看護師さんにお願いして近いところにさしなおしてもらいました。

恐怖のカテーテル

人生初カテーテルはかなり不安でした。動いていいのかわからず、ほぼピクリともせずに寝ていたらかかとやら脚、おしりがめちゃくちゃ痛くなってきました。こうやって放置すると床ずれとかになっていくのかなと思いながら、動くのが怖いので足を片足ずつベッドのふちにかけたりして体圧を逃がしていました。

日本では術後に血栓防止の医療用の着圧ソックス?をはくようですがフレンチホスピタルではそういうものはありませんでした。

 

痛み止めがきくまでは、しばらくオンライン書籍を読んだりして時間をつぶし、SNS等はあんまり見ないようにしました。見るにしても、検索して自分から子宮外妊娠などの情報はとりにいかないようにしました。インスタグラムはしばらく妊娠関連の広告が続いたのでちょっと辛かったです。

痛みがあるときはやっぱり寝付きにくいので、痛み止めが切れかけの時には起きたり寝たりと繰り返していたように思いますが、割とまとまった時間で寝ることができました。

退院の朝のことは次回に。

 

ここまで読んでくださってありがとうございます。

それでは、ぱろでした。